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男性でもトリコモナスに感染してしまうリスクがあるのは本当なのか

トリコモナスは、原虫が起因となる感染症です。別名、腟トリコモナス。女性にしか感染しない性感染症に思えるかもしれませんが、実際には男性も感染することがあります。

トリコモナスは、女性の腟だけでなく、男性と女性の尿路の性感染症(STD)の原因として知られていますが、膣という体の構造上、女性の方がはるかに症状が現れやすい病気です。その一方で、男性は尿道に感染することもあり、症状が出にくいことが通常です。

尿道でトリコモナスに感染した男性の症状としては、陰茎から泡状の分泌物が出てたり、排尿時に痛みが伴ったり、頻尿になる場合があります。それよりもはるかに深刻なこととしては、セックスパートナーに感染する可能性が高いということです。

診断に関して言うと、男性からトリコモナスを検出するのは、女性から検出するのと比べて、非常に困難と言えます。女性の場合は、おりものを顕微鏡で調べて病原体を確認すれば、短時間で診断が可能ですし、原虫がはっきり確認できない場合は、サンプルを数日間培養してから再検査します。

しかしながら、男性の場合は、陰茎の先から出る分泌物から調べざるを得ません。この分泌物を朝一番の排尿前に採取し、顕微鏡で調べ、検査室で培養する必要があります。また、尿を顕微鏡で調べることもありますが、尿の培養検査を行わないと特定は難しくなります。他にも、トリコモナスの遺伝物質を特定する検査を行うことで診断する医療機関もあります。

治療としては、女性よりも時間がかかります。女性であれば、95%の確立で抗菌薬のメトロニダゾールかチニダゾールを1回、経口で投与すれば治ります。しかし男性は抗菌薬を5~7日間投与し続ける必要があります。

女性の約5人に1人が腟のトリコモナス症を発症するのと比べると、男性のトリコモナス症では、ほとんどの場合患者が無症状です。それでもセックスパートナーに感染する可能性が非常に高いのです。よって、治療は必ずセックスパートナーと同時に行うことになります。多くのケースでは、女性が膣炎に気付いた場合に、パートナーである男性に知らされることがほとんどでしょう。また、性交渉の際に、男性が女性の膣炎に気付くことも考えられます。

女性からトリコモナスであることを告げられた場合は、迷わず医療機関を受診するようにしましょう。症状が出ていないからといって放置し続けると、トリコモナスに感染する女性を増やしてしまうことや、セックスパートナーに再度うつしてしまうことになるためです。

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